本紹介

【本紹介】AI時代に向けて子どもに何をしてあげればいい?『AI VS. 教科書が読めない子どもたち』新井紀子

子どもが将来困らないために、どんな力を身につけさせるべきか知りたい

そんなお悩みを持つ方に、ビジネス書大賞2019の大賞を受賞した『AI VS. 教科書が読めない子どもたち』をおすすめします。

AI VS. 教科書が読めない子どもたち』を読めば、「読解力」がAIが人間の仕事を代替する時代に必須スキルであることが分かります。

 

「AI VS 教科書が読めない子どもたち」を読んだきっかけ

最近は、将来AIに仕事を奪われていくという話をよく聞くようになりました。

私には4歳と2歳の子どもがいますので、

  • 子どもが社会人になったときの社会はどうなっているのか
  • AI時代を生きる子どもたちの将来に向けて、親として何をしてあげるべきなのか

ということが自分の将来以上に気になるところです。

AI時代に向けて、子育てに取り入れるべきヒントがあるのではないかと期待し、『AI VS. 教科書が読めない子どもたち』を手に取りました。

 

「AI VS 教科書が読めない子どもたち」の概要

タイトル AI VS. 教科書が読めない子どもたち
著者 新井紀子
出版 東洋経済新報社
発売日 2018年2月2日
ページ数 287ページ

AI VS. 教科書が読めない子どもたちは、ビジネス書大賞2019の大賞を受賞し30万部以上売れているベストセラーのビジネス書です。

著者

著者の新井紀子さんは数学者です。

新井紀子さんは、2011年から人口知能プロジェクト「ロボットが東大に入れるか」のプロジェクトディレクタ―を務め、そのときに「全国読解力調査」を行い、AIと学生の現状を認識した上で、AI時代には「読解力」が不可欠と考えられている方です。

中高生の読解力向上を図るため、2016年には「教育のための科学研究所」を設立し、全国の中高生に向けてリーディングスキルテストの提供にも尽力されています。

 

テーマと構成

この本のテーマは「AI時代に求められる能力=読解力」です。

テーマに沿って、この本は4章から構成されています。

AI VS. 教科書が読めない子どもたち』の目次

第1章 MARCHに合格―AIはライバル

第2章 桜散る―シンギュラリティはSF

第3章 教科書が読めない―全国読解力調査

第4章 最悪のシナリオ

第1章「MARCHに合格」、第2章「桜散る」では、著者が2011年から行なっていたロボット「東ロボくん」が東大に入れるか挑戦したプロジェクトをもとに、AIの現状や限界などが書かれています。

第3章「教科書が読めない」、第4章「最悪のシナリオ」では、学生に対する調査結果をもとに、AIに対する学生の現状や将来予想される厳しい未来、身につけるべき能力について書かれています。

第3章には、読解力をテストするリーディングスキルテストの問題が紹介されています。

例えば次のような問題です。

次の報告から確実に正しいと言えることには○を、そうではないものには×を記入してください。

公園に子どもたちが集まっています。男の子も女の子もいます。よく観察すると、帽子をかぶっていない子どもは、みんな女の子です。そして、スニーカーを履いている男の子は一人もいません。

①男の子はみんな帽子をかぶっている。

②帽子をかぶっている女の子はいない。

➂帽子をかぶっていて、しかもスニーカーを履いている子どもは、一人もいない。

これは、①だけが○です。

②➂は確実に正しいとは言い切れません。

3章には、こうした問題が他にもたくさん出てくるので、「自分の読解力はどうなのか」を確かめながら読み進めることができます。

 

「AI VS 教科書が読めない子どもたち」を読んで得た気づきと行動の変化

「読書の好き嫌い、科目の得意不得意、1日のスマートフォンの利用時間や学習時間などの自己申告結果と基礎的読解力には相関はない」

読書好きだとか、国語が得意かどうかも読解力には関係無いんです。

意外じゃないですか?

 

実は、この本ではAI時代に求められる能力は読解力だと明示していますが、どうすれば読解力が鍛えられるかは明確にされていません。

代わりに

多読ではなくて、精読、深読に、なんらかのヒントがあるのかも。

という推察は書かれています。

 

私が読んでいて思ったのは、読解力はインプットではなくて、アウトプットで鍛えられるものなんだろうということです。

例えば、本や映画を観たときに「なんとなく面白かった」だけではダメということ。

どこがなぜ面白かったのかなど、思考を深めることが大切なのかもしれません。

  • 読解力は、インプットではなく、アウトプットで鍛えられる
  • 具体例としては、インプットに対して思考を深める

思考を深めることがアウトプットなのかと思われる方もいるかもしれませんが、自分のなかで自身の言葉で整理するのは立派なアウトプットだと思います。

とすれば、本や勉強に限らず、例えばテレビゲームやアニメにしても読解力を鍛えられるはずです。

 

最後に、私はこの本を読んでから、次の行動をすることを心がけるようになりました。

子どもの読解力を向上させるため、様々なコンテンツに触れている際は、質問したり、関連する情報を出したりして、思考を補助する。

「AI VS 教科書が読めない子どもたち」と合わせて読むことをオススメする本

AI VS. 教科書が読めない子どもたち』を読んでいて、私が実際に思い出した、理解の手助けになった本をご紹介します。

『AI時代の子育て戦略』著・成毛眞

これは元日本マイクロソフトの代表取締役社長、HONZ代表の成毛眞さんの著書で、「ハマることの大切さ」がテーマのひとつになっています。

AI時代に必要な「読解力」。その「読解力」の向上に効果がありそうなのが「思考すること」だと【「AI VS 教科書が読めない子どもたち」を読んで得た気づきと行動の変化】の項目で書きました。

思考しやすい人って、ハマっている人だと思うんです。

例えば、スターウォーズに対してハマっている人とそうでもない人では、映画を観た後の思考の深さや熱量が全然違いますよね。

この『AI時代の子育て戦略』を合わせて読むと、「ハマる」ことの大切さを分かり、子育てに対する思考が広がるヒントが得られると思います。

「子供には徹底的にテレビゲームをやらせなさい」といったインパクトのある発言もあって、読み物としても面白いですよ。

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『メモの魔力』著・前田裕二

子育てに限らず、私たちも読解力を高めるため、思考するクセを付けていく必要があります。

でも習慣化しないと、なかなか続かず、せっかくのインプットの機会を活かせません。

そんなことを考えていて思い出したのが、メモ魔で有名なSHOWROOM代表の前田裕二さんの著書『メモの魔力』です。

前田さんは、記録としてのメモだけでなく、そのメモした事実から大事なことを抽象化し、抽象化した気づきから自分の行動にどう転用するかまでを合わせてメモしています。

そのようなメモのとり方をする理由は「より本質的なことに少しでも多くの時間を割くため」と本書のなかで言っています。

本質を捉えようとすることって思考することに似ていると思いませんか。

思考を深める具体的なメモの取り方が記載されていますので、思考を習慣化するためのヒントが得られると思います。